子育てエピソード…子供から友達へ 思春期編
思えば2人の子供たちが、小学生ぐらいの頃から思っていました。
ああ、もうこれ以上大きくならないで!
私から離れないで!
思えば思うほど、早く成長してしまうものです。
大人になった子供たち
その日は突然やって来る
夫と離婚をせざるを得なくなった時、私の精神状態が不安定だったため、2人の子供はそれぞれ1人暮らしを始めました。
私は、兄の家に母が2世帯住宅で住んでいて、部屋が1つ余っていたので、半ば強制的に引き取られました。
2人とも、もう働いていたのですが、私としてはまだまだ一緒にいられるものだと思っていてました。
今となってはどうゆう流れだったのかわからないのですが、気が付いたら夫が子供たちの部屋も決めていて、別に住むようになっていました。
私は、自分自身の事も決められないほど、パニック状態だったので、子供たちに悪影響だと思われたかもしれません。
当時は子供たちに、同情して欲しいとか、私の辛さをわかって欲しいとか、かばって欲しい、お母さんと離れたくない…そう言ってもらいたかったけど、何も言わずに離れて行きましたね。
私自身が、子供たちに甘えていました。
今まで、ちゃんと面倒見てたから、私に付いて来てくれるはず…そんな期待もありました。
離婚の問題は私たち夫婦の問題であって、子供たちは、私が抱えている辛さをそばで見ていましたが、私が壊れて行く事で、もっと辛い思いをしていたという事実を私は全く考えてあげられませんでした。
そして、子供たちにとっては、私も夫も同じ親、優劣を付けられるはずもないのです。
精神状態が普通じゃなかったとはいえ、しばらくの間、自分の子供に対しても、不信感を持っていた自分に、今では反省しています。
私と夫が約20年かけて、築き上げた家庭も崩れ落ちる時は、いとも簡単に崩れるんだな~…元は他人と言うには、余りにも儚い愛の結末でしたね。
娘の反抗期
私がべったりくっついていた頃、2人は反抗期というものが全くなくて、いつ来るんだろう?と、不思議に思うほど素直でした。
娘の反抗期は、彼氏ができて、すべて彼の言ってる事が正しいと思ってしまい、私の言う事を一切聞かなくなってしまった時でした。
彼は、両親共に正社員で定年まで働き、絵に描いたような真面目な子だったので、自由気ままに育ててきた私の育て方が受け入れられず、娘に堅実さを求めてきました。
とにかく正社員を強調していました。
私も、ずっと社会に出て働いていましたので、今の時代に正社員にいきなりなる事が、どれだけ大変か?
正社員ならどの会社でもいいのか?
いろいろ言い分はありました。
転職をした事のない、彼の両親の時代錯誤な考えと思っていましたが、これも1つの勉強と、娘を泳がせるしかなかったですね。
しかも、バレエ学校卒の娘は、バレエをあきらめた今となっては、就職の斡旋など全くありませんでした。
就活の仕方も知らなかった娘は、相当苦労して、仕事探しをしていました。
愛の力がすごいのか、たまたまなのか、ちゃんと職を見つけてきたのには驚きました。
その彼とは、今はお付き合いしていませんが…
子供から友達へ
そんな娘は今、別の彼と一緒に花嫁修業中です。
その彼は社交性があり、私にも初めて会った時から好意的でした。
彼はお母さんに、ほとんど手料理をしてもらった事がないらしく、スーパーのお惣菜を主食に育ってきたと言っても過言ではないというほどでした。
いつだったか娘は彼と別荘に行って、もともと味付けしてある魚を焼いてあげただけで、感動されたと言ってました。
私は、子育てをしていた頃、忙しいながらも手料理を作るのが当たり前という考えを持っていたので、疲れてたり、気持ちが病んでいて作れなかったりすると、自分を責めてしまっていました。
夫は単身赴任で、好き嫌いが多い、子供たちは少食。
一生懸命作っても、いつも大量に残ってしまう、そして、作れなかった時に限って、作って欲しかったと言われる…途中から全く料理ができなくなった期間もありました。
料理に関して、ほとんどノイローゼ気味になっていました。
そんな私に対して、今は時々娘が
「お母さんの料理は、ホントに美味しかった。
私達、少食でよく残してばかりいたけど、ホントに美味しいって思ってたよ!」
そう言ってくれます。
それから
「昨日は、お母さん直伝のハンバーグを、彼に作ってあげたよ!」
「お母さんがよく、ナスのショウガ炒め作ってくれて、それが美味しくって、食べ過ぎたら、嫌いになっちゃって。
でも、今日彼に作ってあげようと思うんだけど、どうやって作ればいいの?」
「そらまめって、皮はどこまで剥いて茹でるの?」
など、ラインして来るようになりました。
これは、ホントに嬉しいです。
そんな風に思ってくれたとは、思わなかったので!
美味しい料理は何が違う?
私は今、娘と同じように、料理を作ってあげられる彼がいます。
ふとしたきっかけで、お付き合いするようになり、一緒に住んでいます。
最初の頃、私が料理を作ると、
「なんでこんなに美味しく作れるの!?
しかも、レパートリーがすごい!
何でも作れるんだね?」
そう驚かれました。
私にしてみれば、離婚してから料理をほとんどしていなくて、実の母が私に作ってくれていましたし、まさかここへ来て、また主婦業を再開するとは思わなかったので、褒められた事にも驚きましたが、料理を楽しく作っている自分にも驚きました。
そっか…私、料理上手かったんだっけ?
そんな感じです。
料理は、センスと愛情!
これに尽きます。
料理って、簡単なようで、同じレシピを使っても、上手い下手が出ます。
何十年、主婦をやっても、美味しく作れない人は作れないんです。
誰とは言えませんが(笑)
娘にも、面と向かって料理を教えた事はないのですが、やっぱり美味しく作るんですよ。
あとはやっぱり愛情!
私の料理には、特別な「愛情」という調味料を入れてます!
ちなみに…どこにも売ってませんよ!
今日のまとめ
そんな調子で今、私と娘はある意味同じ境遇で、花嫁修業を楽しんでいる友達同志のようになっています。
すごく不思議な感覚でもあり、私達親子は、昔から何でも話せる関係だったため、違和感もなく、自然な流れで今に辿り着いたという気がします。
親だからと言って、格好つけない、等身大の自分をさらけ出してきた事が良かったのではないか?
逆に言うと、カッコつけるほど、カッコよくも無かったと言った方が正しいかもしれませんが…(笑)